- 今週末も、ヤンゴン市内及びミャンマー各地で、アウンサン・スーチー女史の釈放と、民主化を求める抗議デモが行われている。何万人という人が集まって、デモ行進が毎日のように行われているが、明確な指導者が存在しないにもかかわらず、市民が自然と集まりデモを行っている。アウンサン・スーチー女史への支持の高さが、この行動だけでも十分にうかがい知れる。
アウンサン・スーチーの解放を求めるデモ↓↓↓
Junta fabricated new charges against Daw Aung San Suu Kyi is threatening not only hers but also Myanmar people’s human rights. 😩 They’re being above the law, fixing every law they wanted. Is the world going to let it slide? 🤐#WhatsHappeningInMyanmar #Feb17Coup @RapporteurUn pic.twitter.com/PCufYZwGDl
— Helen (@helen07368123) 2021年2月17日
今日のヤンゴンダウンタウンSule #WhatsHappeningInMyanmar pic.twitter.com/zWFF1jZ3AW
— iamGiGi (@ayetheingikyaw) 2021年2月17日
さらにこの抗議デモが凄いのは、警察から、ゴム弾やパチンコによる攻撃があっても、非暴力を貫いていることだ。アウンサン・スーチーは軟禁されているので、デモ隊への指示などできないのに、デモ隊は、まるで非暴力民主化運動の指導者アウンサン・スーチーの指示を受けたかのように、非暴力を貫いて民主化運動をしている。
警察の「パチンコ」による攻撃↓↓↓
Myanmar Police shoot stone with sling shot into the public. #AgainstMyanmarMilitaryCoup #SaveMyanmar #WhatsHappeningInMyanmar pic.twitter.com/cw3Xkr5fFL
— Wynn Moe Aung (@WynnMoeAung1) 2021年2月15日
警察により「投石」されたケース↓↓↓
MYANMAR NEEDS DEMOCRACY
— Yadanar Moe (@Yadanar61226505) 2021年2月17日
Yesterday in Mandalay, the Police threw stones with sling into the houses causing damages and injuries at 8pm when we all stick the tin can.#Feb17Coup #WhatsHappeningInMyanmar pic.twitter.com/rdMiVnPLQ0
警察や軍による攻撃の数々↓↓↓
Mandalay is in emergency situation.
— ~ A Thwelt ~ (@callmethwelt) 2021年2月20日
Military used excessive force, rubber bullets,real bullets and slingshots to disperse the protesters.Military also planted nails to hurt fleeing protesters and attacked and arrested them when they caught on.#WhatsHappeningInMyanmar#Feb20Coup pic.twitter.com/mYIVA5UnSX
この抗議活動に多くの市民が賛同し、サポートをしている。下の写真のように市民がボランティアで、暑い中抗議活動をするデモ隊に、スイカや水を配っている様子が街の至る所で見られる。
Some pictures of food and water support for Anti-Coup protesters
— Yay Kyi Aye (@JerryTop6) 2021年2月10日
We will surely get to our destination if we join our hands.#WhatsHappeningInMyanmar#Feb10Coup pic.twitter.com/fMjzKQJ0ih
A girl is giving watermelon to everyone who participate in demonstration against coup d'etat in Myanmar...
— Steven Myo (@akmonana7) 2021年2月19日
その女の子がクーデターに反するデモに参加する人々に西瓜をどうぞという風景を見ると感動します。。。#Feb19Coup #WhatsHappeningInMyanmar pic.twitter.com/mHqlikY7vT
また、アウンサン・スーチーは、マハトマ・ガンディーの非暴力・不服従運動の影響を受けていたと言われている。抗議デモ行進は、「非暴力」を貫いているし、CDMと呼ばれる不服従運動によって、公務員や銀行員は職場を放棄し、国軍政府に対して「不服従」の姿勢を見せ、金融機関・税関・病院・政府機関などあらゆる業務を止めて抵抗している。指導者がいないにもかかわらず、このように、非暴力・不服従の意思を継承し、統制の取れた行動をしているミャンマーの市民の方々に、私は感嘆しています。
ここで、これまでデモ抑制に向けて、国軍政府が行った対応を振り返ってみます。
- 夜間外出禁止令と5人以上の集会の禁止令→抗議デモを抑えられず。
- 夜間のインターネット遮断とSNS接続遮断。中国人技術者の協力でファイアウォールを設置したと言われている→抗議デモを抑えられず。
- 23,000人を超える受刑者の釈放し、放火などの事件が多発。→社会に混乱を巻き起こすと言われているが、市民は自ら夜警をするなどして警戒行動をとっている。
このように、国軍政府が実行した規制や情報統制、恩赦による受刑者の釈放では、全く抗議活動を抑えられていない。そんな状況下、首都ネピドーでは、警察の銃撃で19歳の少女が死亡し、マンダレーでも、20日少年が警察の銃撃で死亡するなど、市民の死傷者が発生している。あきらかに警察の取り締まりがエスカレートしている。おそらく「国軍政府はCDMを抑える解決策を見つけられていない」と、私は見ている。こうなってくると怖いのは、手段のなくなった国軍政府が締め付けをさらに強化することだ。今は、市民と軍・警察の間に大規模衝突が起こらないことを祈るのみだ。