ミャンマー駐在体験談

ミャンマー政変後の状況を一人の日本人駐在員の視点で書くブログ

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

非常事態下の企業経営

一人の駐在員として、この非常事態下のミャンマーで企業経営をする立場に置かれているが、率直に言えば、自分にできることは、できる限りの安全の確保、資産の保全と、従業員を安心させるメッセージを発する以外何もない。 安全の確保、資産の保全の対策とし…

政府による取り締まり強化

前回のブログで、市民のCDMに対し国軍政府が取り締まり強化と情報統制で対抗していることを書いた。政府は引き続き、夜間(1:00am-9:00am)のインターネット接続遮断とSNSの接続遮断をしているが、反政府運動やCDMを呼びかける市民によるフェイスブック、ツィ…

情報統制の強化

ゼネストから一夜明けた2月23日は、デモ隊の活動はあまりなく静かな一日だった。それでもCDMは引き続き実行されており、銀行は軒並み閉店し、政府機関も閉ざされている。税関は一部稼働していたようだが、銀行が開いておらず輸入関税の納付ができないため、…

「22222」民主化運動

昨日2月22日に、ミャンマーでは国軍クーデターに対する大規模なゼネストがあった。ゼネスト翌日の今日は、平常に戻り、私の勤めている工場も操業を再開した。 2月22日のゼネストは、日付が2021年2月22日で、2が5つ並ぶ日なので、通称「22222」民主化運動と呼…

警察による取り締まりの激化

2月20日は、警察による実弾の発砲が相次いだ一日だった。マンダレーでは昼間に銃撃があり2名が死亡し、数名のけが人がいる模様。ヤンゴンのシュエピターでは、夜間自警パトロール中の市民が発砲され、1名が死亡するなど、警察による実力行使が本格化してい…

非暴力・不服従を貫く市民による抗議デモ

今週末も、ヤンゴン市内及びミャンマー各地で、アウンサン・スーチー女史の釈放と、民主化を求める抗議デモが行われている。何万人という人が集まって、デモ行進が毎日のように行われているが、明確な指導者が存在しないにもかかわらず、市民が自然と集まり…

CDMの企業活動への影響

前回のブログに記載したように、日系企業の工場が多くあるティラワ経済特区前でも、2月17日から連日、デモ隊がゲート前に集結するようになった。経済特区の管理事務所は、労働者の安全を考慮し、デモ隊の経済特区内への侵入を防ぐ目的で、18日朝、全てのゲー…

CDM(市民不服従運動)の影響拡大

ミャンマーでは、日に日にデモ抗議活動がエスカレートしている。公務員・銀行員など幅広い業種の市民が職場放棄をして、国軍のクーデターに抗議するCDM(市民不服従運動)を展開しているためだ。 2月16日、ヤンゴンでは、中央銀行の前の道路に若者が座り込み…

国軍政府の取り締まり強化

ミャンマーの市民は、デモの規模を拡大し、CDMへの参加を呼びかけ、政府への抗議の姿勢を示し続けている。それに対して、国軍政府は市民への取り締まりを強化している。 政府は2月8日に、夜間外出禁止令(20:00-4:00)と、公共の場での5人以上の集会禁止令を…

市民の行動(CDM)

2月1日のクーデター発生から、市民のデモは拡大を続け、国軍政府 VS 市民という戦いの構図が出来上がりつつある。2月8日に国軍トップのミン・アウン・フライン総司令官は、TV放映で、憲法の尊重、新型コロナ対策、新型コロナで低迷した経済の立て直しなどを…

デモ拡大と政府の対応策

週が明けて2月8日月曜日、市民によるデモ抗議活動は週末よりも激しさを増している。週末は会社や役所が休みなので、デモ抗議活動の参加者数が増えることは予想できていたが、月曜日に週末よりも規模が拡大したのは、職場での勤務を行わずデモに参加する人が…

インターネット接続遮断

2月6日土曜日、いつもの週末のように、なかなかベッドから起き上がることができず、スマホでメールをチェックしたり、うたた寝したり、ウダウダしていた。スマホで本社からのメールが入っているのをチェックしたので、後でパソコンを開いて返事をしなきゃと…

情報統制の始まり

2月3日、4日とデモ隊は規模を拡大し、軍や警察が街中にいる状況ですが、幸い暴動や大きな騒動には至っていません。しかし、市民の国軍政府に対する憤りは激しく、病院で医療活動ボイコット運動が広がりを見せるなど、職場を放棄しデモに参加する動きが出始め…

軍政府の言い分

クーデター発生から一夜明けた2月2日は、意外と平穏な一日だった。障害のあった携帯電話、インターネット接続、TV放映は復旧していた。TVに関しては、一部BBC、CNNといった外資系のチャンネルは放映がストップされているが、NHKワールドプレミアムは見れるよ…

アウンサン・スーチー女史 拘束(初日午後)

2月1日の午後になって、ようやく人事マネージャーと連絡がとれた。人事マネージャーは工場に出勤しており、工場のWifiが繋がったので、Viberで私に電話をかけてきた。工場に出勤していた人事マネージャーと、製造マネージャーが話し合って工場の稼働体制を決…

アウンサン・スーチー女史 拘束(初日午前)

2021年2月1日月曜日、スマホのけたたましいアラームを止めて、目を覚ました。時計は5:30を指していた。いつも私の起きる時間だ。いつものように顔を洗い、歯を磨き、コーヒーを沸かし、テレビをつけた。いつも見ているテレビ番組はNHKのあさイチだ。ミャンマ…